アメリカ社会の分断
近年、アメリカ近代主義によるグローバリズムにより、市場競争が激しくなり、低コスト、低賃金を余儀なくされ、格差社会、貧富の差が大きくなってしまいました。
日本も同じ傾向をたどっているように思えます。
そのため、アメリカでは反グローバリズム運動が起こっています。
賃金の増加率の低い中間層以下の人、外国に仕事を奪われ失業してしまった人、グローバル化による移民の人達です。
アメリカという国は、民主的な独立国家の象徴とされていましたが、現在アメリカは、二分、分断されているようです。
第二次大戦後、アメリカはナチスをナショナリズムの象徴と捉えて、個人の自由を守り、社会的な公正を踏まえ、多様性を重視するという自由主義が湧き上がりました。
グローバリズムとは、国境といった概念を越え、貨幣、品物、人が自由に動くといったことを推し進めようとするものです。
国境なき政治家と呼ばれる人もいますが、自分達の普遍的なルールに従うことで、「平和と経済発展が、もたらされますよ」と、誘導するのです。
そうした主義、思想は、ウソも当たり前、敵対する人には最もらしいことを言って非難したり、攻撃も辞さないといった過激な面を持っています。
一方的なグローバリズムは、共産主義と相通じるものがあり、世界を牛耳りたいという野望が感じられます。
水波一郎著「神体」の18章 最初の人類の一節をご紹介します。
『霊魂は自由でなければならない。私達は自由だ。だから私達は史上の神の名において自由を主張する権利がある。自由な欲求のもとで物質を支配したい。』
これは、何の不自由もない幽質界に住む霊魂が、様々な制約に縛られる物質界への憧れを抱き、何とか留まらせたい上位の霊魂に対して、強く主張している場面です。
こう考えると支配欲や差別心は、人間の本質的なものかと思えます。