禊(みそぎ)という言葉は、古くは古事記に記されています。
この意味を調べると「罪やけがれを落とすため、水を浴びて心身を清めること」とあります。
また、禊祓(みそぎはらい)という用語もあるようです。
霊魂学を学び霊的修行法・霊的トレーニングを行っていると、一般的な解釈との違いを感じます。
禊という漢字の意味を考えると、「示(礻)」しめすへん、ねへんは、神様を祀るときの祭壇、そして契りです。
神々との約束、誓という意味だと思います。
古事記では、黄泉(よみ)の国という死者の国から伊邪那岐(いざなぎ)の大神は、その穢れを落とすために「禊」をします。
禊をなさると、貴い神子が、お産まれになっています。
禊とは、神々と契約により禊を行うことで、人間の高貴な部分を蘇らせる、神々に近づいて行くものだと感じます。
禊と祓いは、同じ意味合いに捉えられていますが、「禊 ≧祓い」というように、禊は祓いを兼ねることもできますが、祓いでは及ばない本質的な変化をもたらします。
祓いと修行法の違いは、下記をご覧下さい。
本来の禊は心身の鍛錬ではなく、人間が物質の世界に生まれたことによる霊的カルマを解消し、人間、霊魂としての「魂」という大きな部分を進歩させるものであると思います。
禊には作法があり、前提として高貴な霊的存在を意識し、そこに約束があり、霊的な成長につながるが重要といえます。
禊と選挙、原罪
一般的に禊と言えば、「禊選挙」という政治用語が浮かぶと思います。
政治家がスキャンダルや不祥事によりマスコミに騒がれながらも再選挙にのぞみ、国民に信を問うことのようです。
政治家の罪とけがれを国民の票により、清めるというのでしょうか。
本人自身が真摯に反省し生まれ変わらなければ、全く意味のないようにも思えます。
本来の禊とは、異なると思えます。
文字からすれば、人ではなく神との契りと書きます。
聖書には、原罪という言葉があります。
アダムとエバ(イブ)が神にそむいて禁断の木の実を食べてしまったという人類最初の罪だそうです。
人間は、自由意思で高貴な存在の忠告に耳を貸さず、物質の世界に生まれてしまいました。
そして、後悔するのです。
「怒りを鎮め給(たま)え、罪を許し給え」と神に祈るのです。
そこで、日本では神々が禊をお示しになったといえます。
禊については、下記ページを御覧ください。